1. 世界の成り立ち
初め、世界は混沌たる状態であったとされている。
天も地も、光も闇も、善も悪も全てが境目なく混ざり合って存在していた。
この混沌たる状態を《塊》と呼ぶ。
ある時、《塊》の一部が分離し《光》という《元素》となった。
残された《元素》は《闇》へと変じたと考えられている。
やがて、《光》は《天》《地》《火》《水》《風》《木》の六つの《元素》を吐き出し、《闇》もまた《幻》《実》《命》《冥》《智》《力》を生み出した。
後に、これら二つと十二の《元素》は自らの一部を切り離し、或いは混ざり合って、新たに複雑で多様な《元素》達が生み出された。
そして、後に《元素》は様々な形を持って実体化することとなる。
それを《顕現》と呼ぶ。
それらは、物質であり精神であり概念であり、精霊や――神であった。